
『ラ・バヤデール』オマーン公演のレポート第二弾は、この公演でガムザッティ役デビューを飾った二瓶加奈子の登場です!
初めてガムザッティを踊りました
海外公演から無事に戻ってまいりました、二瓶加奈子です。
そうなんです、今回オマーン公演の『ラ・バヤデール』では、初めてガムザッティを演じました。

ロイヤル・オペラハウス・マスカットにて。
もう一人のガムザッティ、伝田陽美さんと。
こうした大役に初めて臨む場合、普通、結構前からわかっていたりして、それなりに心の準備をして、リハーサルをしっかりやって、というものじゃないかと思っていたのですが──、今回はちょっと違いました(笑)。
世界バレエフェスティバル開催期間中、『ラ・バヤデール』振付指導のオリガ・エヴレイノフ先生がいらして指導していただいたのですが、その頃に、私、ガムザッティやるのかな、やるみたいだな......、という流れでリハーサルに入り、でもその後、めぐろバレエ祭り〈夏祭りガラ〉の『パキータ』の主役などにキャスティングされていて──これもまた私にとっては緊張する大役でしたから、結局、ガムザッティのリハーサルに本格的に取り組めたのは本番前の3週間くらいだったのでした。
先生方や(奈良)春夏さんにいろいろとご指導いただきながら、取り組んできましたが、これまでいろんな役を踊ってきたなかで、実は、本格的に演技する役柄を演じるのは初めて!! 舞台の上で喜怒哀楽を出す、ということに、最初はとても戸惑いを感じていました。
オリガ先生からは、「もっと出して!もっと!」とアドバイスをいただいていたのですが、踊りを見せるだけではなく、国王のお嬢さまとしての「風格」を感じさせなければいけない。
さらに、考えすぎて顔の表情だけで演技してしまうようではダメで、しっかり「目」と「身体」で表現し、お客さまに伝わるよう演技することが求められます。
これがとても難しいのだけれど、次第に掴めるようになってきてからは、その楽しさを実感できるようになりました。
いつか日本の舞台で──
ガムザッティは、ニキヤの恋敵ではあるけれど、実は、意地悪な人でもなんでもなくて、ただ普通に素直なお嬢さまなんじゃなかな、と思うんです。
ソロルのことが好きで、「あ! 彼がニキヤのことを見ている!」と気にしたかと思えば、ツンと気取って振られてしまったり、悲しんだり。その時々の変化、違いを、しっかり出せたら、と思っていました。
もちろん、感情面は自分のなかのものを出していくことにはなるのですが、それでもいつも、自分を俯瞰して見る「第三の目」のようなものを置いて、客観視するようにしていました。
ニキヤ役は(川島)麻実子さん。本番では他のキャストも皆、本気でぶつかってくれて、私も、全力で演技することができました。
公演2日目、終演後の1ショット。左からラジャ役の森川茉央くん、私、ソロル役の秋元康臣くん、ニキヤ役の川島麻実子さん、ブロンズ像の井福俊太郎くん。
海外での初役は、ある意味、余計なプレッシャーを感じることなく挑戦することができ、よかったかもしれません。
今回のガムザッティの経験を、いろんな意味で次のステップにつながるものにできたらと思います。
日本のお客さまにも観ていただく機会があれば、とも思っていますので、そうできるよう頑張ります。
その時は、今回の経験を活かして、より充実したガムザッティをお見せできたらと思います。

女性陣で記念撮影!
もちろん、「影の王国」も!
今回のオマーン公演は全部で3回公演で、私がガムザッティを演じたのは2日目。別の日には「影の王国」にもちゃんと出演しています!
第3ヴァリエーションです。オマーンのお客さんにも、東京バレエ団のコール・ド・バレエをしっかり見ていただきました。
緊張の舞台を終えた「影の王国」メンバーたち。みんなホッとしていい表情です!
もうすでにお気づきかと思いますが、チュチュの肩から二の腕まで、素肌を隠すように布地が追加されています。オマーン仕様です!
『ラ・バヤデール』独特のお腹を見せる衣裳も、素肌が隠れるように改造。長ズボンの衣裳もいつもは「生脚」なのですが、今回はタイツを履いた上にズボンを重ねていたりするんです。
さて、こんなふうに貴重な体験をさせていただいたオマーン公演も無事終了。
舞台の外の写真もご紹介します。

加藤くるみちゃんと。左は出勤途中、劇場の正面横の回廊で。右は夜の劇場の前で。
帰国前夜、日本大使館でのレセプションにご招待いただいて。

ホテルのバルコニーでくつろいで。
お土産の帽子(男性用!)を着用しています。
慌ただしくも充実した日々が続いた2018年も、いよいよあと2公演〈20世紀の傑作バレエ2〉と『ザ・カブキ』を残すのみとなりました。こちらもぜひ、劇場に観に来ていただけたら嬉しいです。
では!