
ついに、『海賊』のリハーサルは最終週に突入です。先週は、本番直前のリハの様子をテレビ番組の撮影クルーが取材。ふと覗いてみると、スタジオは本番直前ならではの、やや張り詰めた、独特の空気に包まれていました。
この日の通し稽古は、東京公演の2日目と富山公演のキャストで実施。主役のコンラッドとメドーラは沖香菜子と秋元康臣、ギュルナーラを伝田陽美が演じます。
指揮をとるのはアンナ=マリー・ホームズ氏と斎藤友佳理芸術監督。合間合間には二人のロシア語の会話も聞こえてきます。「こう? それともこうかしら?」と斎藤が不明点を洗い出すと、「それはこうね」と大きく頷くホームズ氏。ずいぶんと長く一緒に仕事をしているような、親密かつ敬意にあふれた雰囲気です。
通しで見ると、第1幕だけでもいたるところに見どころが! 冒頭のランケデムの登場、オダリスクの3人、ギュルナーラとランケデムのパ・ド・ドゥと実にてんこ盛り。終盤のキャラクター・ダンスでは、海賊たちのダイナミックな群舞で気分爽快! この場面の真ん中を踊るのが、ビルバント役の井福俊太郎とその恋人、アメイ役の岸本夏未。休憩中の岸本に、その役どころを聞いてみると──。
「もともとはズルメアという名前だったのを、東京バレエ団のためにマリーという名を新たに付けられたそうなのですが、少し可愛いらしすぎるのではないかということで、最終的に、アンナ=マリー・ホームズ先生の愛称であるアメイに決まったんです」
キャラクター・ダンスでの活躍は大注目です!
「実は、すごく体力的にキツい踊りです(笑)。第1キャストでコール・ド、第2キャストではアメイのソリスト役を踊るのですが、第1第2と続けてリハーサル、ということもあって、おかげですごく体力がつきました! アンナ=マリー先生からは爪先を伸ばすようにといつも注意を受けているのですが、消耗してくるとなかなか難しく......。これは課題ですね」
『海賊』は男性のバレエという印象が強いけれど、こうして見ていくと、実は女性陣も大活躍ということがわかります。
「そう、女性も意外とキツく、けれど楽しく(笑)。とくにメドーラは本当に大変な役です! それを踊りこなす(上野)水香さんの体力は本当にすごいなと思います。ギュルナーラのヴァリエーションも信じられないくらい難しい。かなり長いうえに、最後の最後に凄いテクニックが登場するので、バレエをよくご存じの皆さんなら、その難しさがよくおわかりになると思います。──というように、女性陣も実は大活躍! 私も頑張ります!」
岸本は3月16日(東京)と21日(富山)でアメイ役で登場、その他の日程も海賊の女たちや第3幕の「花園」などに出演します。岸本をはじめとする女性団員たちの活躍に、どうぞご期待ください!