
7月中旬、第34次海外公演の全日程を終えて無事帰国した東京バレエ団のメンバーたち。
今回は、入団2年目、初の長期海外ツアー参加となった木住野真菜美が、ツアーの模様を振り返ります。
こんにちは、入団2年目の木住野真菜美です。
初の長期ツアー、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。
お気に入りの写真も、紹介しきれないくらいいっぱいあります!
私は留学先がロシアのワガノワ・バレエ・アカデミーだったので、ロシアには行ったことはあるのですが、実は、ヨーロッパには行ったことがなく、今回が初上陸。しかも1カ月の長期のツアー! 最初は少し不安もあり、緊張もしましたが、とくに大きなアクシデントもなく、無事に乗り切ることができました。
今回のツアーでは、『ザ・カブキ』の森の木、波の精のほか、『春の祭典』、『ラ・バヤデール』の影の王国に出演しました。
入団2年目で『ザ・カブキ』への出演がかなったのはとても嬉しこと。
が、東京バレエ団の看板レパートリーですから、責任重大です。
今回のために、白塗りも初めて習いました。通常の舞台メイクより難易度が高く、下地の油がきれいに塗れていないとムラになったり崩れやすくなったりで、大変でした。
最初の訪問地、ポーランドのウッチ歌劇場が、私の『ザ・カブキ』デビューとなりました。
物語のクライマックスで登場する波の精が、短い出番ではありますが、主役の顔世御前とからむ重要なシーンを担います。貴重な体験でした。

その後、イタリア・ローマへ。カラカラ野外劇場での『ラ・バヤデール』の影の王国に出演しました。
リハーサルの時間はまだ陽が高く、暑かったです!
その後、3つ目の都市、ウィーンへ。
賑やかな雰囲気のローマとはまた違った魅力のある、美しい街でした。
しかも、オペラの殿堂、ウィーン国立歌劇場での上演です。本当に立派で美しい劇場でした。
ここではウィーン国立バレエ団の方に指導していただく機会があったのですが、本当に素晴らしいレッスンでした。特に複雑なことをやるわけではなく、ごく基礎的なことが中心ではあったのですが、自然と身体が引き上がる動きになっていて、勉強になりました。ここで経験させてもらったこと、全部吸収しなくては!
次の公演は、ジェノヴァ近郊のネルヴィ。こちらも野外での上演で、『ラ・バヤデール』の影の王国を踊りました。舞台が海の側に設けられているのがとても新鮮でした。スロープの上からの眺め、視界の右手は海なんです。こんなところで踊る機会なんて、なかなかないですよね。
さて、いよいよ最後の町、ミラノです。
スカラ座は舞台の傾斜がきついと聞いていましたが、本当にそうでした。スタジオからして傾斜が強く、慣れるまで苦労しました。どれくらい強いかというと──マネージュで舞台奥に進む時、登り坂になるので、しっかりスムーズに登らないと次の人が進めなくなってそこで渋滞がおきるのです(笑)。
スカラ座で印象的だったのは、生演奏の音楽。とくにチャイコフスキーの『セレナーデ』が本当に美しく、感動しました。
大きくて立派な劇場で、楽屋もたくさん。若手団員の任務、衣裳運びに戸惑い、反省点も多いのですが、こんな素晴らしい劇場で踊ることができて、感激しています。![]()
東京バレエ団の一員として、いろんな経験をさせていただいたツアーでしたが、ついに最終日! 感無量です。
出番もたくさんでしたが、それ以上に学ぶことがたくさんありました。
この経験を、これからの舞台に活かせるよう、頑張りたいと思います。
東京バレエ団は現在、子どものためのバレエ『ドン・キホーテの夢』のツアー中です。私は6人の女性、ファンダンゴ、ドリアードを踊ります。劇場まで足を運んでいただけたら嬉しいです。これからもどうぞよろしくお願いいたします!