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2021/07/05

『カルメン』からの全国ツアー。各地のお客さまに幸せになってもらえるようなバレエを──長谷川琴音

今回は、先月の公演アロンソ版『カルメン』に出演した長谷川琴音が登場。舞台の手応えや〈HOPE JAPAN 2021〉の全国ツアーへの意気込みを語ります。

──『カルメン』はいかがでしたか。

長谷川琴音 いい経験になりました。『カルメン』といえばローラン・プティのイメージが強く、アロンソ版のことは全く知らずにいました。アロンソ版のカルメンはとにかくカッコよくて、(上野)水香さんのカルメンに、つい見惚れてしまいました。振付はクラシックとはちょっと違って、肘から指先にかけてピシッと直線にしたり、かなり強い動きがあったり──。慣れないながらも楽しく取り組めたかなと思っています。

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一緒に踊った花形悠月(右)とポーズ!

──4人の女性のうちの一人を演じました。

長谷川 闘牛場を模した舞台の中央で踊るカルメンを見下ろしていたり、タバコ工場で諍いを起こすカルメンに翻弄されたり、カルメンの近くで彼女の運命を目撃する人間の一人です。ごく普通の女性なのだけれど、顔の半分だけ白塗り、衣裳も左半分が黒で右は鮮やかな黄色で、影というか、二面性を表しているのかなと思うんです。

──独特のメイクが印象的。

長谷川 そうなんです。顔半分の白塗りはすごく苦労しました。ゲネプロの時からメイクをしていたのですが、まだまだ全然塗りが足りない!ということになって、あとから重ね付けしたんです(笑)。白塗りは意外と難しいんですね。ムラになるし、なかなかベタッとした白にならないし。

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右は同期で『スプリング・アンド・フォール』に出演した工桃子。
「同じ公演なのに、全然違う雰囲気ですよね」(長谷川)。

──真ん中に黒のラインまで!

長谷川 これはもう自分一人では引けなくて、バレエ団の仲間に手伝ってもらいました(笑)。なかなかできない経験でした。

──東京バレエ団では新しい挑戦をたくさん経験していますね。ところでバレエを始めたのは?

長谷川 地元・札幌で、6歳から始めました。同じ幼稚園でバレエをやっている子がいて、そのお母さんが「柔軟性ありそうだからバレエやってみたら」とすすめてくれたんです。見学に行ったら、すごくキレイなお姉さんがいて、「私もやる!」と始めたのですが、入ったら実はその子は同い年でした(笑)。

──2017年に入団して今年5年目です。

長谷川 あっという間のことで驚きます。初舞台は『ラ・バヤデール』だったのですが、いきなりあのコール・ドに入るのは本当に大変でした。それが、いつの間にか後輩たちにアドバイスしてあげる立場になっていて、本当に驚きです。そればかりか、少しずつ、ソリスト役もやらせてもらえるようになってきたんです。

──横浜市の学校公演では、子どものためのバレエ『ドン・キホーテの夢』のキトリの友人を演じましたね。

長谷川 しかも、同期の瓜生遥花ちゃんと一緒に。緊張しましたが楽しかったです。今年の〈ニューイヤー祝祭ガラ〉では、『ドン・キホーテ』グラン・パ・ド・ドゥのヴァリエーション1を踊りました。もともとアンダースタディを務めていたんですが、本番3日前に急遽本番で踊ることが決まって──。これはもう本当にドッキドキでした。

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1月の公演〈ニューイヤー祝祭ガラ〉の『ドン・キホーテ』グラン・パ・ド・ドゥより、
急遽代役で踊ったヴァリエーション1。
photo: Shoko Matsuhashi

──〈HOPE JAPAN 2021〉では『ギリシャの踊り』、『パキータ』両作品に出演です。

長谷川 『パキータ』はソリストの役を踊りますが、なんと、岩国公演だけヴァリエーション2を踊らせてもらうことに。絶対に緊張すると思いますが、先生にこうして配役してもらえるということは、その期待に応えないといけませんね。

──東京を含め、全国12カ所を巡る長期ツアーです。準備は抜かりなく? 

長谷川 はい! トウシューズは2足持っていけばいいかなと思っていたのですが、「それだけ? 信じられない!」と言われて──。

──......皆さん、心配だからとトウシューズは少し多めに持っていかれるのでは?

長谷川 そうなんですよね。でも私、大丈夫なんです。というか、トウシューズの調整をするのが面倒で(笑)。バレエ団に入ってからはフリードを使用していますが、特に大きな悩みもなく。でも今回は、さすがに2足では問題かなと思い直し、今日これから買い足しに行くところです(笑)。ツアーでは怪我をしないように、体調を崩さないようにして、各地のお客さまが幸せを感じてもらえるようなバレエをお届けしたいです。

──今後の抱負を聞かせてください。

長谷川 少しずつ、ソリスト役をもらえるようになってきたので、お客さんの印象に残るダンサーになれるように頑張っていきたいと思います。

トウシューズ拝見。

長谷川琴音靴4.jpegこちらが長谷川愛用のフリードのトウシューズ 。足のラインがキレイに見えて、足なじみもいいとされています。「足音がしにくいのもいいところです。私の場合、トウシューズはかなり柔らかくするほうで、友達に履いてみてもらったら、『これは? バレエシューズ!?』と驚かれたほどです(笑)」と長谷川。追加のトウシューズも持って、「全国ツアー、行ってまいります!」。



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