
いよいよ『白鳥の湖』開幕! 今回登場の瓜生遥花、長岡佑奈は、この公演で初めて第2幕の四羽の白鳥を踊ります。スタジオでの練習の様子も、少しだけ明かしています。
左から瓜生遥花、長岡佑奈
photo: JPD
──二人とも初登場ですので、簡単に自己紹介をお願いします。
瓜生遥花 2017年に入団して、今、5年目の瓜生遥花です! 父が転勤族だったので、生まれたのは東京ですが、育ったのは北海道です。本格的にバレエを習うようになったのも北海道。進路について考えるようになった高校生の時、プロになれたらな、とコンクールに参加するようになり、東京バレエ団のオーディションを受けました。
──東京バレエ団を志望した理由は?
瓜生 『ドン・キホーテ』のDVDを見ていたんです! (斎藤)友佳理さんのキトリを見て育ちました! 『ドン・キホーテ』に初めて出演した時には、「あ! あの衣裳だ!」と嬉しくなりました(笑)。
──長岡さんは?
長岡佑奈 私も遥花ちゃんと一緒で、父が転勤族。鳥取県で生まれたのですが、一番長く住んだのは東京です。3歳でバレエを始めました。コンクールでスカラシップをいただいて、高2でアメリカ・ワシントンD.Cのキーロフ・アカデミー・オブ・バレエに留学しました。
キーロフでは学科の授業もあり、私は午前中は学科、午後はバレエ、という生活。最初は英語ができなくて大変でしたが、卒業時に高校卒業資格も取ることができました。卒業後は韓国のユニバーサル・バレエに入団しました。学校の公演を見てくださったカンパニーの方に声をかけてもらったのがきっかけでした。
──ユニバーサル・バレエでは何年踊っていたのですか。
長岡 4年間です。古典から現代作品までさまざまなレパートリーを踊りましたが、一番嬉しかったことは、大好きな『オネーギン』に参加できたこと! クランコのバレエは、登場人物に感情移入して、本当にその人として演じることができる。とても楽しく取り組むことができました。クランコの『ロミオとジュリエット』は実際に観たことはないのですが、4月の舞台がとても楽しみです。
現代の振付家では、オハッド・ナハリンの『マイナス7』という作品を踊りました。独特の動きはとても難しかったけれど、楽しい経験でした。
長岡佑奈 photo: JPD
──東京バレエ団に入団されたのは、去年の春でした。
長岡 もともと日本で踊りたいという気持ちがあったのですが、コロナ禍でカンパニーの活動がストップしてしまい、だったら日本で踊ろう!と。東京バレエ団に入団してまだ1年経っていないのですが、みんな優しくしてくれて、助けてくれています。
瓜生 私も助けてもらっています! 実は私たち、ダブルキャストで同じ役を踊ることが多いんです。
──その二人が、『白鳥の湖』で四羽の白鳥を一緒に踊ります。
長岡 四羽は今回が初挑戦。
瓜生 私も初!──なの、かな?
長岡 違う?
瓜生 あの、実は──コロナ禍で中止になった公演(2020年4月)で配役されていて、ほんの少しだけ練習したことはあります。この時は練習だけでももうヘロヘロ(笑)。完全に体力不足でした。四羽はそもそも脚がきれいな人が踊るというイメージ。足捌きもビシッ、ビシッと決まる!
長岡 脚が大事だな、という印象です。「きれいに揃っているかな」、という点も気になる。
瓜生 振りそのものは比較的シンプルなのだけれど、4人で手を繋いで踊ると呼吸とか、プリエのタイミング、首の角度を合わせるのが難しいです。不思議なことに、動きがバラバラだと余計な体力を消耗してキツいけれど、きれいに揃うとすごく楽に踊れるんです。先輩たちにいろいろとアドバイスをもらいながら練習しています。
『白鳥の湖』第2幕より、四羽の白鳥
(写真は左から中川美雪、上田実歩、秋山 瑛、岸本夏未)
photo: Kiyonori Hasegawa
──皆で揃って大きく移動するのが難しそうです。
瓜生 とくに大変なのが、後半のパ・ド・シャ! 初めてやったときはガタガタで、隣の人とぶつかったり、前後に波打ったり(笑)。
長岡 角度とタイミングを合わせるのが大事なんですよね。
瓜生 その間も、とにかくずっと脚を見せて踊っているわけなので、とにかくアンディオールして、つま先を伸ばす。
長岡 そして、5番。単純なことがこんなに大変なのかと再認識させられます。
瓜生 それにしても本当に緊張します。これまでは第2幕はコール・ドで、ポーズして待っているだけだったのに、あの、シーンとした中でタッタッタッタッと出てきて踊るなんて、まだ想像できません......。
長岡 本当、緊張します。ユニバーサルでも『白鳥』は踊っていたけれど、私は去年の9月が東京バレエ団での初の『白鳥の湖』。東京バレエ団はコール・ドの揃え方はより厳密で細かく、驚きました。『白鳥』といえば何と言ってもこの第2幕の群舞がきれい。ぜひ皆さんに観ていただきたいと思っています。
瓜生 コール・ドは、ただ機械的に動きを揃えるのではなく、「一人ひとりがオデットのように」と注意を受けています。難しいことですが、それを目指して練習を重ねています。
瓜生遥花 photo: JPD
──二人は3幕にも登場しますね。
瓜生 二人ともチャルダッシュのコール・ドです。
長岡 私は今回が初挑戦。ブルメイステル版の第3幕は独特ですね。「ああ、そう来るんだ!」と思いました! 踊りが終わると私は後ろに下がって、オディールが王子を誘惑する様子を見守って、事あるごとに王子を睨みつける! この場面、すごく好きです(笑)。
──第3幕の活躍も楽しみにしています。そして『白鳥の湖』公演の後には、〈Choreographic Project〉の公演が控えています。瓜生さんは出演者として参加しますね。
瓜生 ブラウさん(ブラウリオ・アルバレス)の作品、マーラーの「復活」に振付けられた、『Urlicht(原光)』と『Auferstehung(復活)』第一部に出演します。しかも『Urlicht』のほうはパ・ド・ドゥ! ゆったりとした曲で、動きもそれほど詰め込まれていなくて、感情、気持ちで動くことを大事にする──それがとても難しい。ブラウさんの作品は入団1年目の準団員の時から参加させてもらっていて、ブラウさんの頭の中って、一体どうなっているんだろうって思っていました(笑)。彼が求めているところに、ちゃんと自分が追いついていけるかな──いや、いこう!と思って頑張っています。
──創作の場は楽しい?
瓜生 「こうやってみて」とか、「この動きのあと、そこからどう降りる?」と言われて動いてみて、「あ、それいい!」「もっとこうするときれいに見える」──というようにやりとりしながら進んでいく。それは楽しいなって思いますし、勉強になります。
──楽しみですね。これからの活動に期待しています!
瓜生 課題だらけです......。日々のレッスンで考えなければならないことが多すぎて、頭の中が爆発しそう(笑)。でも、不器用なりに、一生懸命レッスンを頑張って、ステップアップしていきたいです。「良かったよ」と言われると本当に嬉しいので、たくさんそう言ってもらえるようになりたいですね。
長岡 私も課題がいっぱいです。レッスンの段階から、しっかりと自分の足りないところを意識して、舞台で自分が納得いく踊りをして、お客さまに喜んでもらえることがいちばんの幸せです。皆さまに届けられるよう、頑張ります!
甘くしても、ご飯のかわりにしてもOKの万能の食材! 食物繊維が豊富で、ダイエットにも最適です。写真は私の朝食。オートミールに水を加えて電子レンジでチンしたら、ココナッツオイル、バナナを入れ、蜂蜜、シナモンをかけるととても美味しいのです!(瓜生遥花)
家族みんな甘党で、毎食後にお菓子の時間があるほど! モンブランも好きですが、特に好きなのがチョコレート。いろいろと調べて、美味しそうなチョコを買いに行くのが楽しいです。写真は、『白鳥』頑張るぞ!って思って買ったチョコです(笑)。(長岡佑奈)