
2022年最後のブログは、柄本弾の登場、今年一年の振り返り、そして皆さまへの感謝のメッセージをお届けします!
クラブ・アッサンブレの皆さま、今年も東京バレエ団を応援してくださり、ありがとうございました。
12月は『くるみ割り人形』の東京公演、さらには全国各地へのツアーで忙しくさせていただきました。どの会場も大変な盛り上がりで、たくさんのお客さまに喜んでいただくことができたのは、僕たちダンサーにとってとても光栄なことだと思っています。
2022年もまだまだコロナの影響は続き、感染防止のためのさまざまな対応が必要だったり、演目の変更もありました。当初10月に上演する予定だった新制作『眠れる森の美女』が延期になってしまい残念でしたが、代わりに国内では5年ぶりとなる『ラ・バヤデール』公演を皆さまに楽しんでいただくことができました。この公演ではフリオ・ボッカさんにリハーサルを指導していただいたことが大きな財産に。他のダンサーたちにとっても学ぶことが多かったと感じています。
マカロワ版『ラ・バヤデール』より。上野水香と。
photo: Koujiro Yoshikawa
さかのぼって4月。『ロミオとジュリエット』のロミオを演じることができましたが、2014年に取り組んだノイマイヤー版、そして今回のクランコ版と、異なる二つの『ロミジュリ』に主演するという貴重な経験をさせていただきました。今回実感したのは、振付家によって大事にしているポイントや表現の仕方が全く違うということ。リハーサルではその中で自分なりのエッセンスをできるだけ入れるようにもして、前回のノイマイヤー版のときとはまた違う取り組み方ができたのではないかと思います。
クランコ版『ロミオとジュリエット』より。沖香菜子と。
photo: Shoko Matsuhashi
ダンサーとしての活動以外の面では、指導の機会が増えたことが挙げられます。今回の『くるみ割り人形』や子どものためのバレエ『ドン・キホーテの夢』で、(斎藤)友佳理さんの側にいさせてもらい、友佳理さんが学んできたこと、大切にしていることを近くで見たり聞いたりし、(佐野)志織先生、カズさん(木村和夫)にもいろんなことを教えてもらっています。そうして学んだこと、気づいたことを後輩に伝えていくことで、いろんな観点から作品を見ることができるようになり、自分で演じたことのない役柄に関しても多くのことに気づけるようにもなって、そういった意味では実りの多い1年になったのではと思っています。さまざまなことを後輩に伝えて、それがいい舞台につながるのは嬉しいですし、すごく幸せです!
友佳理さんはよく「ダンサーは皆、私の子供のよう!」と言います。僕の場合、さすがに「子供たち」ではないけれど(笑)、皆、大切な妹、弟のような感じですし、本当に家族のように思っています。指導者というものは、各々のダンサーのいいところ、直すべきところをしっかりと見なければいけませんが、そのダンサーの良さ、長所を打ち消してしまうようなことはあってはならないと感じます。まだまだわからないことが多いけれど、指導の機会が増えてきたら、そうした部分もしっかりバックアップできるようになっていけたらいいですね。
2023年も、注目していただきたい舞台がいくつも控えています。その一つが、金森穣さんの『かぐや姫』全幕世界初演です。今年は第2幕のリハーサルが進められました。穣さんの創る『かぐや姫』は大好きなのですが、僕が道児という役を演じるにあたり、すごく高いものを求められると思いますので、それにしっかりと応えていきたく思います。『眠れる森の美女』の新制作もいよいよ実現、ハードな一年になると思います。指導者としても、より多くのことを任せてもらえるようになりたいですね。もちろん、ダンサーとしての活動が優先。指導の経験を重ねることは、ダンサーとしての学びにもつながりますし、まだまだ踊りますので、楽しみにしていただけると嬉しいです。
『かぐや姫』第2幕リハーサルより。奥は金森穣氏。
photo: Shoko Matsuhashi
コロナ禍の間も、劇場に行くごとに大勢のお客さまが待っていてくださることは、ダンサーにとって本当に嬉しいことでした。今年は学校公演も含め約70回もの公演を行うことができました。これもひとえに劇場に足を運んでくださる皆さまのおかげです。東京バレエ団のダンサーの一人として、皆さまにお礼を申し上げたいです。来年もダンサーとして一つひとつにしっかり取り組んで、「去年より良かった」と言っていただけるようになりたいですし、また、皆の支えとなってより良い舞台を作ることができるようにと思っています。
来年もぜひ、劇場でお会いしましょう。お待ちしております!よいお年をお迎えください。