
今回のブログは、1月1日に入団したアーティストの本岡直也が初登場。シュツットガルトでの留学生活や新しい挑戦について、たっぷりと語ります!
──まずは自己紹介をお願いします!
本岡直也 大阪市出身の本岡直也です。1月1日に入団したばかりなのでまだ公演には参加していませんが、これからどうぞよろしくお願いします。
──バレエを始めたきっかけを教えてください。
本岡 姉の影響で、9歳で始めました。周りの皆がいろいろと習い事をしている中で、僕も「何かしなきゃ」って思っていたとき、たまたまバレエがあったという感じです。ぼんやりとですが、何か表現することや芸術には興味がありました。9歳というのはちょっと少し遅めですよね。少し引け目を感じていましたが、そのうち、ゲストで来てくださった男性ダンサーに憧れるようになって、小学校の卒業式の頃には、もうバレエ・ダンサーになると言っていました。
──その後、シュツットガルトのジョン・クランコ・バレエ学校へ?
本岡 スカラシップをいただいて留学することになったのですが、実は、全く親に相談しないで「行きます」と返事をしてしまったんです(笑)! 父からはいつも「バレエはいつ辞めるんだ」と言われていたのに、突然「ドイツに行く」と──。話し合った結果、結局応援してくれる形になりましたが、父とそういう話をしてこなかったのは僕も悪かったなと思っています。
写真左:ジョン・クランコ・バレエ学校時代(18歳のとき)。試験後に担任教師とクラスメイトたちと一緒に。
写真右:シュツットガルトで就活用に撮影(19歳)。
撮影:Carlos Quezada
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──2年間の留学生活では多くのことを学ばれたのでは?
本岡 それが......バラ色の留学生活、という感じでもはなかったんです。 留学先のバレエ学校ではとにかく基礎を徹底的に指導されました。はじめのうちはついていけず、とても苦労した記憶があります。もともと内向的で周りの人に話しかけることもできないのに、それでも僕は、絶対バレエの道を進んでいくいくという何か、自信みたなものもあって(笑)、何とかやり遂げた、感があります。
──卒業は2020年。すでにコロナ禍に入っていました。
本岡 最後のほうはリモートでクラスをやっていました。海外のカンパニーのオーディションには一度挑戦しましたが、結局、帰ることにしました。帰国後は地元大阪の教室を借りて、一人で毎日自習です。多分、バレエ学校での悔しさがあったからこそ頑張れたんだと思います。その後、東京に拠点を置こうと決心して、縁があって国内のバレエ団にお世話になっていました。
大阪へ帰省した際、地元のスタジオで撮影。
──これまではどんなレパートリーを踊られてきましたか。
本岡 研究生による『白鳥の湖』でロットバルトを経験させてもらいました。評判が良かったのか、その後『眠れる森の美女』のカラボスも演じています。悪役メインです(笑)。ありがたいことにほかにもいろんな役をいただいて、『レ・シルフィード』の詩人を踊ったり新しい作品にも参加させてもらったりしていました。
──そして、東京バレエ団へ。オーディションはどんな思いで挑戦されたのですか。
本岡 ジョン・クランコ・バレエ学校ではロシアのメソッドを勉強していたので、ロシアで学んで活躍されてきた斎藤友佳理芸術監督の東京バレエ団に興味があったんです。
──今年はクランコ版『ロミオとジュリエット』の上演も控えています。シュツットガルトで『ロミジュリ』を観る機会は?
本岡 残念ながら観ることができませんでした。でも『ロミジュリ』に参加できるとしたらすごく嬉しいですね。大阪の教室で、シュツットガルトで活躍されていた深川秀夫先生に指導していただいた経験があって、何かジョン・クランコとは縁があるなって思っているんです。振付も演出もすごくお洒落。振付だけなく、素晴らしい舞台人だと感じます。
──キリアンやベジャールの作品にも挑戦したいそうですね。
本岡 今年のラインナップにはベジャールの『ザ・カブキ』も入っていますよね。すごく楽しみにしています。まだ経験が少ないので、何でも吸収していきたい。柔軟性、しなやかさはあっても、男性ダンサーらしい強さが足りないと自覚しています。でもそれは時間をかけてトレーニングすれば絶対に補っていけると思っているんです。
──高身長も武器になります。
本岡 自分の身体を最大限につかえるダンサーになりたいです。以前、疲労骨折をしてしまい、ずっとリハビリに通っていたのですが、体幹トレーニングの必要性を強く感じました。次第に身体のことをより考えるようになり、筋肉とか骨とか解剖学のことも知っておかなければなと感じています。いずれ王子役を踊ってみたいという気持ちもありますが、現実はそう甘くはないです。いまの自分にはまだ"個性"はありません。友佳理さんをはじめとする先生方、指導者、先輩たち、振付家の方々からいろんな影響を受けて、積み重ねていきたいと思います。
──息抜きもしないと!
本岡 いまのところ、読書とか音楽を聴くのもバレエのためにと考えてしまって、何かほかに趣味を見つけたいと思っているんです。何か──そうですね、釣り、やってみたいです!